金曜に解雇、月曜にはオーナー
ニア・オカフォーは六年間、ラークスパー・グランドの客室を一つ残らず掃除してきて、スプーン一本なくしたことがない。金曜の午後五時、支配人のジュリアン・ヘイルはロッカーから出てきたと言って金時計を掲げ、警備員に彼女を荷物入りの箱ごと追い出させる。バス停で見知らぬ人が金の封蝋のクリーム色の封筒を差し出した。会ったこともない大叔母が、ホテルの株の五十一パーセントを彼女に遺したのだ。役員会は月曜の朝九時。ジュリアンはすでに採決を当てにしており、残りの四十九パーセントは物静かな投資家セオ・アシュワースが握っている。新しいオーナーには、二人のことを誰も何も教えていない。彼女が知っているのは、自分が会議に出るということだけ。制服のままで。
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